ナイト狙い

ナイトゲームで狙うポイントは、灯のあるストラクチャー周辺、川や海に掛かる橋周辺、建物の灯で比較的明るいオープンエリアを狙います。


写真を載せましたが、実際狙うポイントは公表できないので、参考となる写真をアップしました。

表層狙いがメインとなり、使用するルアーは、ミノー系・ワーム系・ビックベイト系となります。

キャストの技術
どのようなポイントをどの程度狙うかは、前日までの状況により変化します。

ストラクチャー系に魚が入っていれば、ストラクチャー周辺ばかり狙いますし、橋げたが良ければ、橋げたのコンクリートや灯の明暗を狙ったりします。
 
建物の灯で比較的明るいオープンエリアで釣れている場合は、キャストの技術は必要ないので、船頭としてはお客さまに釣らせやすいです。

基本的にはストラクチャー狙いがメインとなりますので、ルアーを真っ直ぐキャストできれば大丈夫です。
但し、ストラクチャーが入り組んだポイントもありますので、横投げ・下投げ・チョイ投げができれば狙えるポイントが広がります。

ちなみに、ナイトでは水面に照らされる灯の下周辺での反応が多いので、ある程度のキャストの技術があれば大丈夫です。
キャストの練習方法については、【当船の狙い方】の項目に記載してあります。

ナイトに有利なルア-
表層狙いオンリーの狙い方なので、ミノー系・ワーム系・ビックベイト系を使用します。

ミノー系
お好きな商品で大丈夫ですが、12㎝以上の大き目なサイズより、5~10㎝の小さめなサイズの方がバイト率が高いです。
また、シンキング系・フローティング系が良く、表層に波紋を出すトップ系はバイト率が非常に悪いです。

ナイトの特徴としては、あらゆる種類のルアーに魚が反応してくれることです。

デイの場合は魚が『反応するルアー』と『見向きもしないルアー』とがあり、この『見向きもしないルアー』をキャストすると魚が警戒し、ヤル気が失われる危険性を秘めています。

逆にナイトではあらゆるルアーに反応してくれる反面、『バイト率の高い』ルアーと『バイト率の低い』ルアーとに分かれます。
また、バイトがあった際、『フッキングしやすいルアー』と『しにくいルアー』とがあります。
どのような商品がお勧めかは、ご予約を頂いたお客さまに説明しております。

ルアーサイズによる注意点
注意しなければならない事は、魚の警戒心についてです。
5~10㎝の小さめなサイズでキャストを続けた場合、魚は連続してルアーに反応しますが、12㎝以上のサイズのルアーをキャストすると、狙うポイントに入っている魚が警戒し、ルアーに反応しなくなる状態が早まります。

オカッパリで普段釣りをされている方にとっては飛距離重視の釣り方が基本で、人気のある12㎝以上のルアーを使う事が当たり前の事実だと思います。
しかし、ボートからストラクチャーに付いている魚を狙うと、12㎝以上のルアーはバイト率が低く、狙っているポイントの魚が警戒しルアーに反応しなくなるまでの時間が早まります。

しかし、しかしですよ、魚が警戒しバイト率いが低くなった状況でビックベイトをキャストすると、一投目で60アップが釣れちゃうことがあるのです。
ビックベイトのサイズは20㎝前後ですので、「マジか!?」って感じです。
ルアーの世界は奥が深いですね!

ワーム系
近年流行っているワーム系の商品は色々ありますが、トリプルフックが2個接続されている商品がオススメです。

 

 

最も使いやすく、良い感じでバイトがある商品は、『ブルーブルー ジョルティ 22g』です。

コアマンのVJも良い感じでバイトがある商品ですが、サミングしながら奇麗に着水させた場合でも、フックがワームに引っかかったり、ラインにフックが絡むトラブルが時々発生します。

ジョルティはこの様なトラブルが非常に少ないので、使いやすく釣れる商品です。
VJではこのトラブルでヒットチャンスを逃し魚に警戒心を与えるので、お客さまは狙うポイントによって、ジョルティとVJを使い分けて釣りをされています。

最近では高価なVJに似た商品を使われる方が増えました。
ヘッド部分は安いVJ風を使い、ワーム部分はコアマンの純正品を取り付ける組み合わせが人気です。

ただ本物モドキの商品は、ワームをヘッドに差し込む部分の形状がコアマンのワームの穴より少し細いので、使用中にワームが抜けるトラブルが発生します。
この抜ける対策を色々と試しましたが上手く行かず、今は接着剤で固定する方法が気に入っています。

お勧めの接着剤は、『セメダイン スーパーX 超多用途 クリア』で、ワームが解けたりはしませんし、切れたワームを交換する場合にも、差し込む部分に付着している接着剤を比較的簡単に取り除く事ができます。

ビックベイト系
近年流行のビックベイト系、数多くの商品が販売されており、当船のお越しのお客さまも数多くの商品を持参されます。

タックルボックスの中を覗くと、ルアーと言うよりは、子供のオモチャならぬ大人のオモチャ!
ルアー・メーカーは、さぞ儲かっているのだろうな~、羨ましい。

ビックベイトは狙うポイントによって『良い成果が出る』場合もあれば、魚を『警戒させ悪い方向へ向かう』場合もありますので、ビックベイト好きなお客さまには、攻めるポイント毎に『使用して良いか悪いか』の説明をしております。

ビックベイトをキャストする面白さ
①ナイトではチイサイズが数釣れるポイントが多く存在します。
そのポイントではヤルキのある30~45㎝がルアーに良い感じでバイトしてくるので、5匹ぐらいキャッチすると、「こりゃチイサイズばかりでダメだな!」と飽きてきます。
こんな時、ビックベイトをキャストすると、あら不思議、60㎝前後のサイズがバイト&ヒットする事があります。

②狙うポイントに魚が入っている場合、基本的に大きいサイズからヒットし、徐々に小さくなる傾向があります。
例1:65㎝60㎝57㎝52㎝45㎝44㎝
例2:60㎝56㎝65㎝52㎝44㎝45㎝
この様にサイズが小さくなってからビックベイトをキャストすると、60㎝アップがドカンとヒットすることがあり、「恐るべきビックベイト!」と感動します。

③普段から魚が入っている可能性の高いポイントを攻める際、狙い始めからビックベイトを使用する事があります。
で狙うと、60~70㎝級が「ドカン!」とヒットする事があるので、ビックベイト好きのお客さまは、無駄遣いを繰り返し新しい商品を買い求めます。

④ビックベイトは魔性のルアーで、「魚が釣れなくともキャストしたい!」とおっしゃる方が意外に多い事に驚かされます。
また、皆さん「大物がヒットしそうで夢がある」、「魚がバイトした瞬間に水面がバシャっとなる瞬間が最高の喜び」と言われます。

まあ、船頭の目線からビックベイトの動きを見ている最中に、水面に「バコッ!」とバイトするシーンを見ると、「ワオー!」と声を出してしまいますので、ロッドを持っている釣り人は、さぞ嬉しい瞬間だと思います。
ただ、バイトがあっても乗りそこないが多い事はタマニキズですがね!

ちなみに、昔々私が見える魚との格闘でわかった事ですが、
『大きなルアーは魚を警戒させる』との知識があるので、12㎝以上のサイズのルアーには全く興味がありませんでした。

しかし近年のビックベイトブームで、化け物サイズのルアーに反応する魚を目の当たりにし、「条件によっては効果がある」と認識を改めました。


現在ビックベイトについては調査中ですが、
『バイトの際の乗りそこないが多い』
『ビックベイトに一度反応した魚は、再び興味を示さないような気がする』
『ビックベイトに魚が反応したコースを、9㎝前後のミノーをキャストしてもノーバイトとなるケースが多い』
など、多くの疑問がありますが、その内に詳細がわかってくると思います。

ルアー・カラーについて
ナイトでは目立つカラーがバイト率が高く、『パールホワイト系・イエロー系・オレンジ系』と、ホログラム系のキラキラした『ナチュラルカラー』が良い成果を出します。

逆に、暗いカラーは釣れなくはありませんがバイト率が低いです。
まあ、シーバスも暗いとルアーを発見しづらいって事ですね!

夜光虫について
正直申し上げて夜光虫は嫌いです。
夜光虫は海水のニゴリ具合が濃くなると増える傾向があり、夏場は特に多くなります。

夜光虫が多い時に表層狙いの釣りをすると、ラインやルアーの位置が丸見えになるくらい光るので、魚が釣れないと夜光虫が原因だと決めつけてしまいます。
また、ラインに張り付きベトベトしますので、必然的に夜光虫の多いポイントは避ける釣り方をします。

そんな嫌われ者の夜光虫ですが、魚が良い感じで釣れ続く事があり、釣れ続いている間は、「夜光虫のお陰でルアーを発見しやすいのではないか?」と思う事があります。

ちなみに、夜光虫が多いと水中でヒットした魚の位置が丸見えとなり、ヒットした魚の仲間が後ろを追い掛けてくる姿が見える場合があります。

仲間の魚は友達が人間の罠であるルアーに引っかかり、危機的な状況で姿を消した事に気づいているはずですが、ヤル気のある魚はその後のキャストでバイトしますので、シーバスの習性は不思議な事ばかりです。

以上、夜光虫が悪い影響となるか、良い効果を出すかについては、魚が釣れるか・釣れないかで判断するしかないようです。