短竿を使った関東流の落し込み釣りでは、釣り方の違いによって、その呼び方が違ってきます。

■ヘチ釣り

堤防のキワを狙う釣り方の事を『ヘチ釣り』と呼びます。
但し、堤防のキワを狙う釣り方であっても『落し込み釣り』と呼ぶ場合もありますし、『フカセ釣り』と呼ぶ場合もあります。


■落し込み釣り

堤防のキワ狙い以外に、チョイ沖狙い・沖目狙い・大遠投・テトラの釣り・磯の釣りなどをひっくるめて『落し込み釣り』と呼んでいます。


■フカセ釣り

唯一、ヘチ釣りと落し込み釣りとは別扱いの釣り方が『フカセ釣り』です。
また、『食わせ釣り』、『流し込み釣り』などと呼ばれることがあります。

大きな違いは、ハリのチモトに打つガンダマの大きさとエサの流し方です。
フカセ釣では、小さなガンダマ8~6号程度(ジンタン)を使い、エサを潮の流れに乗せフワフワと流してゆきます。


このフワフワと流しながら広範囲を探るのがフカセ釣りの特徴です。

下記の図を見てもらうと、表層から中層を狙う時の流し方と底周辺を狙う流し方があります。
エサの動かし方や道糸の出し方・張り方は釣り人の好みで決まります。

一般的に表層から中層狙いではエサを1~2m上下させながら流すのに対し、底周辺を流す場合は、あまり上下させない方が多いように感じます。


     


この釣り方を落し込み釣りで行なうと、ガンダマの大きさが大きくなることからギザギザな動きになり、ズドン・ズドンと探るスタイルとなります。

但し、フカセ釣りでは注意することもあります。
表層から中層を狙う場合は問題はないのですが、底周辺を狙う場合はエサの着底がわかりにくいので、初心者の方にはお勧めできません。

普段から自分の通う堤防の水深と潮の流れ方を熟知し、道糸の変化でエサの着底の判断ができるようになってから、この釣り方にチャレンジして頂きたいと思います。



■ヘチ狙いの注意事項

仕掛けをヘチに落す場合、注意しなければならないことがあります。 
それは落すエサが堤防のキワ(ヘチ)から離れてしまうと黒鯛が警戒しアタリの数が激減する事です。

     基本的には15cm以内に落とすのが良く、20cm離れるとヒット率が2~3割程度に激減します。
                         30cm離れると黒鯛はエサに警戒し、釣れない状態となります。


基本的には堤防のキワ(ヘチ)ぎりぎりが良いとされています。
しかし私は、カラスガイの層にエサやハリスが引っかかるのがイヤなので、カラスガイの層から5~10cm程度離して落すのが好きです。

ちなみに、釣り人によってはガラスガイの層にエサを引っかけながら落すことが好きな方もいますし、エサを落す途中で一旦落下を止め、刻みながら落すことが好きな方もおります。
まあ、落し方はご自分の好みでOKですので色々と試されるのが良いと思います。